生涯に亘って受け止めのできる法人を目指して

社会福祉法人むさしの郷

より良い支援のために【ながい寮 職員】

前職では、鍼灸師として、高齢者や難病の方の病気の治療をしていました。その際、自身の患者さんに、余命10歳前後と言われている進行性の難病を抱えているお子さんがいました。
この時、難病の患者さんを担当するのは初めてだった為、自信がなく、休みの日に勉強会に参加をしたりし、治療の勉強をしていました。進行性の病気の為、改善する事はありませんが、当時4歳だった患者さんを目の前に指1本動かなくなり、自身の治療の仕方がいけないのではないのか、もっと知識があれば進行を遅らせる事が出来たのではないかと考えていました。
保護者の方からは「他の子と違って〇〇出来ない」「〇〇させてあげられない」と日々の生活の苦労を聞いていましたが、当時の私は「大変ですよね」と話を聞いてあげる事しか出来ませんでした。結局何もその状況は変わらず退職しましたが、転職して数ヶ月後、患者さんの方から、治療の担当者が私で良かった、良い先生に出会えて嬉しかった、とのお礼の連絡が来ました。その時、当時、がむしゃらに勉強をし、それが少し役に立てたように思い、勉強していてよかったと思いました。
現在、自身が行っている支援が「よい支援」となっているのかどうか、ながい寮でも、結果が分からず考える事があります。ながい寮は利用者さんにとって、人生の最後の住まいとなる方が多い為、自身の人生が良かったと思っていただけるような支援を考えていきたいと思います。その為に、勉強する事を忘れず、福祉の視野を広げて、今よりもより良い支援を考えていけるようになりたいと思います。(森田)