4年を振り返って【ながい寮 職員】
同窓会や結婚式に出席すると、友人との会話の中で仕事の話を良くするようになりました。各々役職に着いたり、現場で頑張っていたりと様々です。そして必ず言われるのが、私が福祉施設で働いている事を伝えると「大変そう」「辛くないの?」などよく言われる一方「すごいね」や「えらい」なども同時に言われます。そんな他愛もない会話の中で、褒められたり、心配されたりしており入社したての時は自分自身もやはり大変だな、という気持ちになっていました。
むさしの郷に入社して4年。きっかけですが、前職はサービス業で働いており、残業も多く休みも少なくて自分の時間がほぼありませんでした。帰ったらただ寝るだけ、休みの日も寝ている、そんな日々を過ごしていました。そんな日々に限界を感じて、次の仕事は絶対にプライベートな時間を大事にしたいと考えていました。また、私の父が福祉の仕事に就いている関係で、小さい頃に何度か施設を見学しに行き、少し興味を持っていた為「この機会に福祉業界に転職してみよう」。そんな理由でむさしの郷に面接に行きました。面接では前職の話やプライベートを充実させたいという自分本位な希望もしっかりと聞いていただき、施設見学の際、全体に明るさや温かさを感じ、この施設なら働ける、働きたい、という気持ちになりました。そして無事採用して頂きました。
しかし一年目は驚きや戸惑いの連続で、一人一人の利用者さんに対しての接し方や介助など体力的にも大変だし、私たち支援員の何気ないミスが利用者さんの命を奪ってしまうかもしれないという精神的にもきつく本当に福祉業界は大変だな、と毎日思っていました。
半年たつと業務にも慣れてきて、ようやく利用者さんに何をしてあげよう?どんなことをしたら喜ぶかな?と考える余裕ができるようになりました。そして利用者さんが喜ぶ顔や笑顔を見ていると「やってよかった」という達成感も味わうことができ、仕事のやりがいもどんどん上がってきました。2年目、3年目と利用者さんが何をしたら喜ぶのか、何を求めているのか、そんなことを日々考えながら毎日の仕事に励んでいました。そんな毎日が楽しく、とても充実した毎日を過ごしました。
そして今年度ですが、初めての夏祭り担当となり、他の職員と一緒にどんなことをしたら利用者さんに夏祭りの雰囲気をより感じてもらえるか意見を出し合い、今年は初となる食堂で出店を出す事にして、お祭りの雰囲気をより感じてもらえるよう企画しました。
夏祭り担当の私は食堂のレイアウトを任されました。真ん中には大きなスクリーンを置き花火大会の映像を映し、より夏祭りの雰囲気を出す工夫もしました。私はその映像を見ながら料理を食べている利用者さんの様子を考えながら椅子の配置、出店の配置を考えました。夏祭り当日、上手くいくか不安もありましたが、料理を食べながら楽しそうに花火の映像を見ていただけました。初の夏祭り担当をして準備期間はとても大変だったのですが終わってみると達成感、充実感があり夏祭りに携われてよかった、と思いました。そんなところにも福祉の仕事の楽しみを見出すことが出来ました。
初めに戻りますが、同窓会などに参加すると、いつもの様に友人から「大変でしょ?」という言葉を言われますが、この4年間で考えが変わり、大変なことも確かにありますが、利用者さんがどんなことをしたら喜んでくれるか考える楽しさや、全体行事でのやりがいや達成感を感じることができるし「福祉の仕事は大変ではないよ」と友人に言えるようになりました。(原)